あした6月4日から一週間は、歯と口の健康週間です!!
以前、オトナ虫歯のお話はしましたが、今回は、子どもについて。幼児から十代ぐらいまでにできるむし歯のメカニズムと、フッ素の関係について書きたいと思います。子育て世代必見デス!!
目次
どうして虫歯ができるのか。どうして虫歯ができちゃマズイのか。
虫歯の話に必ず出てくる「フッ素」って何なのか。体に害はないのか。…はじまりはじまり!(/・ω・)/
子どもに虫歯ができるまで
子どもの虫歯はなぜできる?
虫歯は、ウショク(歯が欠けてしまうこと)が起こった歯です。
虫歯ができるプロセス
虫歯は一般に、
- ミュータンス菌という菌が、歯垢(しこう)(=プラーク)というカタマリとなって歯の表面にくっつく
- 歯垢(プラーク)が、糖質(砂糖など)から酸を作る
- 酸が歯の表面などを溶かす
…という流れで、できます。
>> むし歯の原因と進行|歯の健康基礎知識|ライオン http://clinica.lion.co.jp/oralcare/mechanism.htm
なぜ子どもは虫歯ができやすいのか
虫歯は、酸によって歯が溶かされてできるワケなんですけれども、オトナと子どもでは、歯の硬さ(酸に溶かされやすさ)が全然違います。子どもの歯はやわらかく、再生能力が低いのです。
>> 乳歯と虫歯│こどものオーラルケア│歯医者さんネット http://www.haishasan.net/children/teeth_caries.html
< ええっムシバ?そいつぁイケない!!
虫歯になりやすい歯 / なりにくい歯
同じような食生活でも虫歯になりやすい人、なりにくい人がいます。家族なのに、なんで私だけ…と思ったことありませんか?その原因は、虫歯になりやすい歯となりにくい歯があるからなんです。
虫歯のできやすさは、次のような要素に左右されます。
- 遺伝的な要素(だ液の量や成分)、歯のカタチや並び方
- 歯の質(酸に溶かされやすさ、再生能力)
だ液の量は、実はお口の健康に重要です。多いほうが良い。
「生え変わるからいいじゃん?」
乳歯はいずれオトナの歯(永久歯)に生え変わるからいいじゃん?と思いませんか?私は思ってました(;・∀・)
良くないそうです Σ(´∀`;)
乳歯が虫歯になると、次のようなリスクがあります。
- 永久歯が生えてきたときの歯並びが悪くなる
- 永久歯が虫歯になりやすくなる
- 他にも…
健康な状態で自然に生え変わる場合に比べて、虫歯の歯が早く抜けると、順序良く並ばないことになります。そうすると、オトナの歯になって、歯並びが悪いという結果に…。
そして、虫歯菌の中をかいくぐって永久歯が生えてくるので、永久歯が虫歯になりやすかったりします。特に生えてすぐの歯は虫歯になりやすいです。
そのほかには、あごの発育が悪くなるといった意見が見られます。
永久歯はいつごろ生えそろうかごぞんじですか?個人差がありますが、6歳ぐらいから生え始めて、最後のほう「第2大臼歯」は13歳頃に生える場合もあります。
(゚д゚)!けっこう時間がかかる!
そのときまで、なんとか守ってあげたいですね。
>> 花王株式会社 歯の健康情報 学童期 乳歯から永久歯に生え変わる時期を教えてください。 http://www.kao.com/jp/oralcare/b_01_02.html
▲できれば、歯医者さんに通うのが楽しいことになりますように…!!!
フッ素(フッ化物)ってなあに?
まじめなフッ素の話
歯の話題で出てくる「フッ素」とは、より正確には「フッ素化合物」(フッ化物)のことです。歯磨き粉では、フッ化ナトリウムやモノフルオロリン酸ナトリウムのカタチで含まれていることがほとんどです(関連記事:歯磨き粉特集)。
フッ素の効果と使われ方
フッ素は、虫歯菌のはたらきをおさえたり、歯の再石灰化(溶け出した成分を再び付けること)をたすけたり、歯の質をつよくします。
>> むし歯を防ぐ「フッ素」の働き|歯の健康基礎知識|ライオン http://clinica.lion.co.jp/oralcare/fluorine.htm
フッ素は、歯磨き粉のほかにも、歯医者さんや幼稚園、学校で行われている虫歯予防事業に使用されます(関連ページ:井川歯科のフッ素塗布)。
効果的なフッ素との付き合い方
フッ素は、
- できるだけ濃いものを
- できるだけ長い時間
- ただしできるだけ飲み込まず
…歯に触れさせるのが、上手な使い方です。
▲個人的な愛用品、「コンクール」シリーズ。洗口液が何気に楽チン。すぐに吐き出さず、口に入れたまま身支度しちゃったりしてます。
お子さんにはチェックアップがおススメ。ストロベリーやアップルのフレイバー付き。ぐちゅぐちゅ「ぺっ」ができるようになった頃に。▼
フッ素はもともと自然界に存在し、食べ物にも含まれているものです。国や地域によっては、人為的に水道水に加えているところもあります(アメリカの住民カバー率66%、アイルランドなど)。しかし、なんでも「過ぎたるは猶及ばざるが如し」。高濃度のものをひんぱんに飲用にするものではないので、むやみに飲み込まないようにしましょう。
>> JDMA日本歯磨工業会 http://www.hamigaki.gr.jp/hamigaki1/fusso01.html
大規模事業で見えてきた効果
新潟県、67%の小学校でフッ化物洗口。そのかいあってか、中一の永久歯の虫歯本数は14年連続全国最少。…だそうです Σ(・ω・ノ)ノ!
初期虫歯は治せるって本当??
ごくごく初期の虫歯…脱灰が起きているだけの程度なら、再石灰化により修復できる可能性があります。その再石灰化は、やっぱり歯医者さんで塗布しているフッ素がより効果が期待できるわけですが…。自己判断は危険 (((n;‘Д‘))η 案ずるより産むがやすし!です。早めにお近くの歯医者さんへGO!
>> 虫歯の自然治癒!? 歯の再石灰化ってなに? [虫歯] All About http://allabout.co.jp/gm/gc/301826/
そこで歯科検診ですよ!!
そもそも歯科検診とは何なのか
厚生労働省のこの表現が一番わかりやすいものでした。
歯科健診(しかけんしん) 歯科健康診査の略称で、歯の健康状態を総合的に確認するプログラムのこと。
>> 歯科健診 | e-ヘルスネット 情報提供 http://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/teeth/yh-039.html
歯医者さんにお口の中を診てもらうことで、早期に虫歯を発見できるわけです。パッと見、白い歯健康な歯だと思っていても、実はムシバということも…?(Google画像検索「初期虫歯」結果 ※お口の写真がたくさんでてきます ※虫歯でないものが含まれる可能性があります)
こんなところで歯科検診
歯科検診は、小児の場合、次のような場所で実施されています。
- 市町村(保健センター)で乳幼児(1歳6ヶ月、3歳)※を
- 保育所・幼稚園で園児を
- 学校で児童・生徒を
※伊万里市の場合、歯科診察があるのは1歳6ヶ月と3歳8ヶ月です(参考:伊万里市)
オトナは歯科検診をする機会を作るとこから。子どもは検診結果を持って歯医者さんにGO!
いかがでしたでしょうか?
オトナはじっと待っていても、検診を受けるチャンス自体、やってきません。30代は問題なく暮らして自信を持っていても、40歳を過ぎると、虫歯や歯周病で歯を失ってしまうことがあります…。
思い立ったが吉日!
ぜひお近くの歯医者さんに検診を申し込みましょう!
お子さんは、検診結果が戻ってきたら、早めに通院しましょう。手間、時間…気が重くなるのはよく分かります!しかし、早めの通院が、短時間で終わらせる秘訣です(^_-)
では、今回はこの辺で!! 井川歯科の裏方担当・いがわゆきこがお送りしました~♪